長い距離の釧路川、源流域（源流部）や湿原部など同じ川であるのに呼び方が変わりますが、比較してどのように違うのか？
また上流部がなぜ？水質が透明なのか？下流部との違い、屈斜路湖が出来るまでをまとめていますのでご覧ください。
釧路川と噴火の歴史
釧路川の源流域は、阿寒火山群の屈斜路カルデラが周囲にあります。
「カルデラ」とは？ポルトガル語で「なべ（鍋）」という意味で鍋のような形をした噴火口で陥没し大きな大穴を指してそう呼ばれています。
カルデラ内に霧や雲海が立ち込めると絵にも言われない風景となり、ネイチャーツアーなどが盛んに行われています。
今から約30万年前に噴火をして大きな大穴が出来たところに雨の水や湧き水が溜まって湖が形成され、今から約３万年前に湖の原型とも言われてる屈斜路湖が誕生しました。
その後、湖底噴火を繰り返し今ある川湯温泉地区や屈斜路地区を形成し湖の真ん中にポツンとある中島や和琴半島もその時の湖底噴火で突出した島です。
屈斜路湖は日本では６番目の大きさで、カルデラの中にある湖としては日本最大ということでも有名、そして太古の昔よりある湖なので恐竜が居た時代もあり、今でも屈斜路湖には恐竜の子孫「クッシー」が生息しているという伝説が町民の間でも噂され目撃例も多数存在しています。
カルデラ内にある川湯温泉周辺の硫黄山は、今もその太古の昔の噴火活動の爪痕がしっかり残っていて、現在も噴煙を上げる活火山として観光客が多数訪れ、周辺に自然生息する「イソツツジ」や「ハイマツ」など高山でしか見れない植物が硫黄山の影響で自生している為、ネイチャーツアーなどの自然ガイドツアーが盛んに行われています。
釧路川の始まり
屈斜路湖の水が流れ出る眺湖橋（チョウコ橋）より釧路川が始まり、北海道川上郡弟子屈町にある弟子屈原野を通り釧路湿原から釧路市まで続き釧路港から太平洋まで154㎞の一級河川となっています。
「一級河川とは？」簡単に言えば国が管理している河川で流域面積が広く、人々の暮らしや産業に深く関係している川の事を指します。
その逆に二級河川とは、都道府県が管理して流域面積も小さい川という事になります。
釧路川源流域の特徴
釧路川の源流域の特徴としては、水源の約８０％が湧き水で出来る屈斜路湖の水が源流部へと流れ出ているので非常に透明度が高く、ちょうど良い流れもありカヌーイーストの憧れの川とも呼ばれて多数のカヌー愛好家が訪れる場所となり、カヌーツアーを営む事業所は１０社以上あり川の清掃活動などを含め自然を壊さず共存できる生活を送っています。
また昭和初期に起こった屈斜路湖の湖底噴火で硫黄の成分が噴出して、酸性の強い水質になり魚類が全滅の危機に陥ったこともあり漁業が行われなくなった為、今だに屈斜路湖には漁業権が存在しません。
その後、水質が安定して中性に戻った屈斜路湖に放流された魚類が爆発的に増え、アメマスの中でも「金アメ」と呼ばれるアメマスの亜種が釣れ、他にもニジマスやサクラマス、紅サケ、アキアジ（ブナ）など多数の魚類がフライフィッシングファンを夢中にさせ、周囲にも貴重な植物が自生する自然豊かな川となっています。
釧路川と野生動物と人との関係
釧路川は緩やかな高低差で、下流部の釧路湿原まで行くと流れのほとんど無い自然のダムのような川になっていて、源流部と比べて水の透明度も無く川幅が広く周囲の広大な湿原が広がっています。
釧路開発建設部では、「野生動物と人とが共存できる川を作る！」という強いスローガンを抱え釧路川付近では、農業や水産業などの一次産業、鉱工業などの二次産業で人々が生活を営んでいます。
特に自然豊かな釧路川流域には観光産業が盛んに行われ、川を守ることが人々の生活や活力を支える原動力にもなっていて、清掃活動なども活発に活動されています。
釧路湿原では貴重な自然が数多くあり、有名な生物ではタンチョウやオオハクチョウなどの野性生物が生息し、道東の最大都市とも言われている釧路市を洪水から守る役割を担っています。
その他、釧路川の水は飲料水や産業用水として欠かすことができない川で、自然体験をする貴重なフィールドでもあります。
このような長くそして流域が広い釧路川の上流が「釧路川源流域（部）」と呼ばれて、下流が「釧路川湿原部」と呼ばれています。
Matatabiのカヌーツアーは、釧路川の源流部で行っているガイドツアーです。
丸一日安全に川を楽しめる、「釧路川源流１Day摩周大橋ランチ付きカヌーツアー」やチョコっとカヌー体験のショートコースをはじめ、半日コースなども人気です。
道東には、沢山の自然とそれを楽しむツアーが多数あります。
安全で快適なアウトドアツアーをぜひお楽しみください。
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